順天堂大学医学部附属順天堂越谷病院
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順天堂越谷病院 神経内科
前頭側頭型認知症-ピック病
前頭側頭型認知症とはどんな病気ですか
前頭側頭型認知症はピック病ともいいますが、これは最初にこの病気を報告したのがアーノルド・ピックという医師が報告したことに由来します。
大脳の前頭葉・側頭葉というところが萎縮(やせる)のが特徴です。
どのような原因でなるのですか
ピック球:神経細胞の中に、核と並んでみられる(矢印)
どのようにしてこの病気になるかはわかっていません。ただし、いくつかのタイプがこの病気にはあることがわかってきています。一つはピック球(写真)という異常構造物が神経細胞の中にたまるタイプです。
あと最近わかったものとしてTDP-43という蛋白がたまるタイプもあります。このようにいくつか異なる原因があると考えられます。そのため一つの病気というよりいくつかの病気に分かれると考えられます。そのため長い間使われていたピック病という用語はピック球がみられるタイプに限って最近では使う傾向にあります。
どんな症状の病気なのですか
人格、性格が極端に変わってしまったといった症状がまずみられます。例えば騒がしく軽々しくなった。派手になってやたらと買い物をするようになった。逆に何もしないでじっとしているようになった。不潔で平気でいる。また店でものをとって食べて平然としている。このように常識からは外れるような性格・行動のパターンがみられます。躁うつ病と紛らわしい場合もあります。はじめの頃は記憶力は保たれていて、初期から記憶力が低下するが人格は保たれているアルツハイマー病とは対称的です。このような認知症を前頭側頭型認知症といいます。
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その他にはどんな症状がありますか
その場とは関係ないフレーズがいつも繰り返しでてくることがあります。例えば”水をのんでいるからね”というフレーズを状況とは関係なく話すことです(滞続言語といいます)。また単語がなかなかでてこないという失語症の症状で発症することもあります。この場合は段々言葉がでなく話せなくなってきますが、先に述べた人格・性格の変化は目立ちません。また物事の理解もよくできていて”認知症”とは異なります。
そうすると認知症とは限らないのですか
そうです。先の言葉が段々でなくなる症状は進行性失語症と呼ばれるタイプです。その他に 言葉の意味がわからなくなるタイプがあります。これはとくに物の名前の意味することがわからなくなり例えば”電話”を指してこれはなんですかと聞いても答えられず、電話ですかと確認してもわかりません。しかしながら日常生活の中で電話は普通に使っています。
このように物の言葉の意味するところはわからないのですが、その物をみて何をするものかはわかるのです(語義性失語とか語義性認知症とか呼ばれる症状です)
認知症とは限らないので元の病気全体を前頭側頭葉変性症と言う場合もあります。
前頭側頭葉変性症を示す病気にはピック球をもつもの、TDP-43がたまるものがあるといえます。
また症状からみると前頭側頭型認知症、や進行性失語症それに語義性失語症を示すタイプがあるといえます。
治療法はどうなのですか
なかなか病気の進行を抑えたり、あるいは症状をコントロールするいいお薬はありません。
進行していくのですか
じょじょに進行します。しかし進行はゆっくりで年単位ですすみます。
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